独特な音色が人気のオーボエは、クラシック楽曲だけでなく、ジャズやポップス、電子音楽、トライバルといった幅広いジャンルで演奏される楽器です。奏者の人口が少ないこともあり、需要も高く、吹けると世界が広がります。もちろん年齢問わず、社会人から始められます。
ここでは、オーボエとは、値段、レッスンの受け方、どんな人に向いているか、おすすめの楽曲などを徹底解説します。

オーボエってどんな楽器?
オーボエ(英語:Oboe)は管楽器のなかでも「木管楽器」に分類されます。早速その特徴を見ていきます。
オーボエは「リード」で音を出す
オーボエは、上の写真のような、「リード」を唇に挟み、息を吹き込んで音を出します。リードは葦(あし)を乾燥させたものを削ったものです。
リードから息を吹き込みながら、本体のキーを指で押さえ、音を変化させます。
タイプは「セミ・オート」が一般的
オーボエには、「フル・オート」と「セミ・オート」の2種類があります。セミ・オートは様々なジャンルの楽曲にも対応しやすいなど、メリットも豊富です。初心者は、まずはセミ・オートを選ぶことをおすすめします。
オーボエのサイズ・重さ
オーボエは楽器によっても異なりますが、長さは約60cm、重さも約700g程度と軽いです。女性が長時間演奏しても疲れにくいでしょう。



オーボエは難しい!でも、やりがいのある楽器
楽器の習得に関して言えば、オーボエは難しいです。ただし、「リードで音を出す」ということが最初の目標になるので、早い人であれば数時間でクリアすることができると思います。私は所属していた吹奏楽部でトライしたことがあるのですが、他の管楽器を吹いた経験があったので、わりとすぐに音を出すことができました。何か楽器経験がある方は、音を出すことはクリアしやすいでしょう。
オーボエは難易度は高いのですが、楽曲や演奏形態での汎用性や奏者としての需要も高く、とてもやりがいがある楽器です。



オーボエの値段
新品のオーボエの値段は約8〜70万円
一般的に、新品のオーボエの値段は40万〜70万円程度です。中古だと、もっと低価格で手に入れることができます。
新品でも10万円未満のエントリーモデルがあります。オーボエを続けるかわからないから、ひとまずエントリーモデルから試してみたい場合は良いでしょう。
アコースティック楽器はどうしても値段と質が比例します。オーケストラや吹奏楽で使いたい方などは、初めから新品で40万円以上のモデルを選ぶと安心して使えるでしょう。初心者にはYAMAHAのオーボエセットがおすすめです。
リードは1つ数百円でも手に入る
オーボエのリードは、初心者用の低価格モデルであれば、数百円から販売されています。5個で2,800円程度でセット売りしているものから1個3,000円を超えるものまでさまざまです。
リードの交換頻度は、約1ヶ月
リードはデリケートで割れやすく、頻繁に交換が必要です。たくさん練習する人は、2週間程度で交換となることもあります。通常は約1ヶ月程度使えると考えても問題ないでしょう。
ただし、短時間しか使っていないのに、いきなりヒビ割れてしまうこともあるので、必ずスペアを用意しておく必要があります。



オーボエが向いている人は、職人気質・人前で演奏するのが好きな人
オーボエの音色は、目立ちます。オーケストラのコンサートの演奏前に、全団員が音出しをするシーンが必ずありますが、その冒頭でラ(A)の音を吹いてリードしているのもオーボエ奏者です。
また、オーケストラのオーボエはバイオリンなどと比較すると人数が少なく、楽曲によってはソロを任されることが珍しくありません。ソロを演奏することは、本番だけでなく全体練習の時点でも緊張します。私はオーケストラでバイオリンを演奏していましたが、バイオリンは10名程度で同じ音を弾くことが多く、気持ちが楽でした。
このことから、日頃から難易度の高い楽器の練習を地道に繰り返すことに苦がなく、人前で演奏することが好きな人が向いていると言えるでしょう。



2つのレッスン方法
オーボエのレッスンは、音楽教室に通うか教材などで独学するかの2つがあります。
音楽教室に通う
音楽教室は、お住まいの地域にオーボエを教えている先生がいないか、ネットで探すことからスタートします。また、楽器店のスタッフさんが講師の情報を知っていることもあるので、楽器店に行く予定がある方は質問してみましょう。
DVDやオンライン教材で独学する
先述しましたが、オーボエ奏者の人口は少なく、ご自宅の近所に講師がいないということも多いです。また、中学の吹奏楽部などは、同じパートの先輩から教えてもらうことになります。アマチュアから教わることになるので、必要な情報を的確に得ることができるかわかりません。そのため、教材を手元に持っておくと、家で復習もできるので安心です。
なかでも、プロが教えるオーボエ上達講座は、基礎から課題曲の演奏方法まで網羅しており、おすすめできる教材です。オーボエ講師のレッスン46回分収録されており、教材と楽譜もセットになっています。音の出し方や楽器の組み立て方から始まり、最終的に憧れの楽曲を演奏するまでの過程が体験できるのでお得です。



レッスン形式も
- オンライン視聴のみ(¥32,780 (税込) )
- DVD(¥36,080 (税込) )
- DVD・オンライン視聴の両方( ¥39,380 (税込))
の3パターンから選ぶことができ、それぞれ価格は¥32,780 (税込) ~ ¥39,380 (税込)と分かれています。ご自宅の環境によって選べるのは親切ですね。
オーボエの音色が主役のおすすめ楽曲
ドヴォルザーク 交響曲第9番「新世界」(第2楽章 「家路」)
オーボエがメインのジャズ楽曲
オーボエの練習場所
自宅で練習可能な人もいる
楽器可(管楽器も可)の物件であったり、戸建でシャッターを締め切ることができたりする物件であれば、練習が可能な場合があります。ただし、これは住環境によるので、しっかり調べることが必要です。騒音トラブルになることを避けるためにも、事前に確認しましょう。
私の知人には、分譲マンションの一部屋を防音室にし、そこで練習する人もいました。部屋の壁に防音シートを貼って、音漏れを防ぐ方もいます。
カラオケボックス or 音楽スタジオの個人練習プランを活用する
楽器をご自宅で練習できない人は、カラオケボックスを利用することが多いです。でも、バンドなどが練習する音楽スタジオの「個人練習プラン」を活用するのがおすすめです。
音楽スタジオの個人練習プランは、都内でも1時間600円程度から使用することができるので、意外と安価です。また、音楽スタジオの場合、譜面台や椅子などの設備が整っており、全身が映る鏡でフォームチェックもできます。音源をスピーカーから流しながら楽曲練習が可能です。



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まとめ:オーボエが吹けると、様々な場所で演奏できる!
オーボエ奏者は、まだまだ珍しいです。そのため、オーケストラでも常に募集されているパートでもあります。楽曲や演奏形態も幅広いので、一人で演奏するのが好きな人も楽しめます。
「飽き性だから継続できるかわからない」など、少し迷いがある方は、数万円のエントリーモデルや、中古で価格が安くなっているものから試してみても良いでしょう。吹奏楽部でオーボエを始める人は、学校所有の楽器を使用したり、引退する先輩などから譲ってもらったりと、誰かのお下がりを使用することも多いと思います。
楽器上達のコツのひとつとして、自分の楽器を所有することがあります。また、アコースティック楽器の質は、どうしても価格と比例する特徴があり、経年劣化もあります。もし「オーボエをやりたい!」という強い意志があるなら、最初から新品で40万円程度以上のものを選ぶのがおすすめです。