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【DJ】オリエンタル・ハウス発信地、ミコノス島 “Scorpios”厳選アーティストが凄かった

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(Photo from Scorpios’ facebook page)

外出自粛という未体験の日々をおとなしく自宅で過ごしつつ、旅行が可能な世界を夢見ています。行動の自由を得たら行ってみたい場所のひとつが、ギリシャ・ミコノス島です。数年前からネクスト・イビザと言われています。最近なにげなくミコノス島の人気ベニュー”Scorpios(スコーピオス)”のサイトを見ていたのですが、ミュージシャンのセレクトが素晴らしいことに気がつきました。片っ端からSoundcloudなどで聴きまくっているのですが、新しい国に足をふみいれたような、自分の音楽的感性の幅が一気に広がったような強い影響を受けました。

 

私は独特な音階のオリエンタルサウンドやアラビック・テクノが好きなのですが、スコーピオスは最先端の「オリエンタル・ハウス」発信地だと感じます。マルチ・インストゥルメンタリスト(複数の楽器を演奏するミュージシャン)兼 DJも多く、クラリネットや伝統楽器を電子音楽に見事に融合させるアーティストも!

(Photo from scorpios’ Facebook page)

中東〜アジアのカルチャーからの影響

スコーピオスのwebサイトにはスーフィズム文化やコンセプチュアルな音楽フェスについて言及されています。

モロッコのフェズで毎年開催されるFestival of Sufi Culture (スーフィズムの祭典で、世界中からアーティストが集まり音楽やワークショップ、座談会が開かれる)、タイ・パタヤのWonderfruit (音楽、フードを通じた創造性と持続可能性に特化したフェス)、ポーランドのGarbicz Festival (湖畔近くの自然保護区で夏に開催され、チケットは数分で売り切れるほど人気のフェス。フード、瞑想のワークショップ、湖に浮かぶダンスフロアなど開放的な雰囲気)、北インド・メヘランガール城塞で開催されるThe world sacred spirit festival(中東〜アジアの伝統音楽フェスティバルで、伝統文化の新しい解釈を観ることが出来る)。

スコーピオスは、どうやらこれらからもインスピレーションを受けているようです。どれも初めて知ることばかりで、調べるうちにたくさんの音楽やカルチャーに出会えました。(※下の写真はモロッコのイメージです)

スコーピオスを築くまで

スコーピオスのファウンダー Mario Hertel は、ベルリンのクラブビジネスに20年ほど携わった2004年ごろ、変化を求めギリシャに滞在していたそう。その間に経営の苦しいクラブを譲り受け、Thomas Heyne とともにそのクラブをBest club in the world に掲載されるまでに育てあげたのでした (経営していたのは、どうやら”Paradise Club”)。立ち上げから10年、業界の動向も様変わりしEDMに疲れを感じていたとき、より「体験」を重視したコンセプトのあるベニューを作りたいと考えるようになったそうです。

 

侘び寂び文化

スコーピオスを立ち上げた当初、周りからは「このシャーマニックなハウスミュージックは何!?」と笑われたそうです。確かに大金が動くクラブミュージックのメインストリームとは対称的なベニューですし、経営的に見れば「大丈夫なの!?」と心配されるかもしれませんね。ちなみにスコーピオス全体のデザイン哲学は日本の侘び寂び(はかなさと不完全さの美学)からも影響を受けたと、ファウンダーがインタビューで語っています。

 

おすすめDJ/アーティスト

そんなコーピオス厳選アーティストの中で、私がはまった3組をピックアップしました!テクノやハウスは年々ジャンルが細分化されていますが、オリエンタル・ハウスは間違いなく今後くるジャンルだと思います。ぜひ聴いてみてください。

1. Valeron

ミコノス島のトップDJでありスコーピオスのミュージック・ディレクターのValeron。ウードやサントゥーリ(ハンマーダルシマーのような楽器)などの伝統楽器、クラリネットやギターなど複数の奏者とともにコラボレーションするライブセットも素晴らしい。(こちらのライブセットがめちゃくちゃカッコイイのですが、動画じゃなくて少し残念。伝統楽器をどのように演奏しているのか観たかったです!)

2. Satori

オランダ出身のサウンド・プロデューサーSatori は、シンセサイザーやエアロフォンなどを巧みに使いこなすマルチ・インストゥルメンタリスト。素晴らしいライブセットを披露してくれます。私はサトリの音楽にかなりハマっていて、最近毎日聴いています。こちらの動画はC0VID-19に対するチャリティ・ライブストリーミング。A’dam the loftの大きな窓から臨むアムステルダムの運河とサンセットは、サトリのメディテーションのようなサウンドと相まって最高です。

3. Shkoon

Shkoon はハンブルグで出会ったAmeen、Thorben、Maherのトリオ。アラビア音階や民謡などのオリエンタルサウンドと電子音楽とをミックスしたスローハウスで、ピアノ、バイオリン、シンセサイザー、パーカッション、ヴォーカルを織り交ぜて魅せるライブはShkoon自身がジャンルと言えるほどです。特にアラビック・ヴァイオリンのセンスとテクニックが素晴らしいので、ストリングスが好きなかたには特にお勧めです。

 

 

Scorpios Mykonos Playlist

 

<Source>
How I Launched: Scorpios

Scorpios website 

 

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この記事を書いた人

音楽・楽器演奏を愛するWebディレクター、一児の母。経験楽器はバイオリン、ピアノ、フルート、エレキベース、ハープ、DJ(CDJ/PCDJ)などなど。楽器や機材に囲まれて暮らしています。
アマチュアオーケストラやバンドに参加したり、BarやClubでDJしたり。幅広い活動を通じて出会った方々から得た知見をもとに、記事を企画・更新しています。

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