電子ピアノ、エレキギターやベースなど、電子楽器をご自宅で練習するには、有線タイプのヘッドホンが必要です。
楽器練習用に適したヘッドホンを使うと、長時間練習する負担が軽減でき、効率もアップします。
いま、楽器練習用のヘッドホンとして最も推したいのがaudio-technica(オーディオテクニカ)の「ATH-EP700」です!
約7,000円のため中価格帯以上に感じる方もいるかもしれませんが、使い心地を知ればコスパ最強と言えるでしょう。
今回は、ATH-EP700の魅力、ちょっと残念なポイント、楽器練習用以外の使い方などを解説します。
ATH-EP700の評価
それでは早速、愛用者である私のATH-EP700の評価を以下に記載します。
- 音質(中・高音):★★★★★
- 音質(低音):★★★☆☆
- デザイン性:★★★★☆
- 使いやすさ:★★★★★
中〜高音域の音質が良い!シックなデザインで高級感もアリ
「美しい……」ボックスを開封してATH-EP700を手に取った瞬間、私の心に火がつきました。
全体的にスッキリした無駄のないデザイン、ブラウンで高級感溢れるハウジング(※)、ふかふかのヘッドとイヤーパッド。※2023年5月時点では、ハウジング部分がブラウンの「ATH-EP700 BW」が販売中です。
まずは試しに、MacBook Airに接続し、ミュージックアプリの楽曲を試聴。女性ボーカルやピアノなど、中〜高音域を綺麗に表現していました。
逆にダンスミュージックなどの低音はこもった感じでぼやけます。EDM系楽曲ではボーカルの歌詞がよく聴こえるようになったのが印象的でした。
ただし、低音域がだめというわけではなく、低音を重視するリスナーには物足りなく感じるかも、という程度です。
オンライン英会話や会議、動画視聴にもおすすめ
ATH-EP700は、中〜高音域の表現がよく、人の声を聞き取り安い特徴があります。そのため、オンライン英会話やリモートワークの会議にも使いやすいです(※)。
※マイク機能は搭載していないため、あくまでも声を聞くと言う用途になります。
私はよく、Netflixや Disney +といったサブスクリプションサービスの動画視聴にも使っています。
軽くて側圧も抑えめ!メガネをかけながら長時間使用できる
私は普段、老舗オーディオメーカー Senheiser(ゼインハイザー)のモニターヘッドホン「HD 25」を愛用しています。もともとはDJ用に購入しましたが、ダンスミュージックのリスニングにも最適なので、用途が広がりました。
オーディオテクニカのATH-EP700とゼンハイザーのHD 25は、共に重量(ケーブル部分除く)が140gと同じです。でもなぜかATH-EP700の方が、より軽く感じます。
この原因はこめかみ部分にかかる側圧に関係があるのかもしれません。
ATH-EP700の基本スペック
ATH-EP700の基本スペックはこちらです。
ATH-EP700 BWのスペック表
形式 | 開放型(オープンエアーダイナミック型)、オンイヤー |
ドライバー | φ40mm |
出力音圧レベル | 103dB/mW |
再生周波数帯域 | 20~20,000Hz |
最大入力 | 1,000mW |
インピーダンス | 47Ω |
質量(コード除く) | 約140g |
プラグ | 6.3mm標準/3.5mmミニ(L型)金メッキステレオ2ウェイ |
コード | 2.0m(片出し・左側) |
※2023年5月時点では、ハウジング部分がブラウンの「ATH-EP700 BW」が販売中です。
※基本スペックはAmazonを参照。
音抜けが良く心地よい「開放型」
ATH-EP700は開放型のヘッドホンで、音抜けがよく、長時間の練習も聞き疲れしにくいです。
ヘッドホンは、音を聞くハウジング部分の形式によって「開放型」と「密閉型」の二つに分かれます。開放型のハウジング部分はメッシュ仕様で、外の音も聞き取りやすく音抜けが良い特徴があります。密閉型は遮音性が高く、没入感があるのが特徴です。
開放型のヘッドホンは、構造上どうしても音漏れをしやすいのですが、ATH-EP700の音漏れ具合は思ったよりも激しくない印象です。同居のご家族もさほど気にならず、安心して練習できるかと思います。
ハウジング部分回転し、フラットに折りたためる
ATH-EP700のハウジング部分は、スイーベル機構で90度くるっと回転させられます。ヘッドホンがフラットになるので、バッグに入れて持ち運びたい人も重宝するでしょう。
コードは左側「方出し」で背面向き、長さは2mと丁度いい
コードも左側にだけ伸びている「方出し」で、練習の邪魔になりにくい構造です。私はおもにエレキバイオリンの練習用に使っていますが、コードを肩の後側に回しています。この使い方にも重宝するつくりです。
コードも2mと、長すぎず、短すぎない適度な長さと言えるでしょう。
L字型プラグで使いやすく、6.3mmプラグの着脱もスムーズ
ATH-EP700のプラグはL字型です。L字型のプラグは、楽器やデバイスに差し込んだ時に、しっかりフィットしやすい特徴があります。
多くの楽器練習用ヘッドホンは3.5mmミニプラグが標準搭載されていて、6.3mmプラグを付け替える仕様です。ATH-EP700も同様に、6.3mmプラグが付属されています。
この、6.3mmの着脱が、ヘッドホンによってはネジを入れ込むようにくるくる回転させてセットするのですが、ATH-EP700の場合はカチッとはめるだけでスムーズです。
ATH-EP700とATH-EP300の比較
よく「ATH-EP700とATH-EP300、どちらを購入しよう」と迷う方がいます。ここではそれぞれの基本スペックを見ていきます。
ATH-EP700 BW | ATH-EP300 BK | |
形式 | 開放型(オープンエアーダイナミック型)、オンイヤー | 開放型(オープンエアーダイナミック型)、オーバーイヤー |
ドライバー | φ40mm | φ40mm |
出力音圧レベル | 103dB/mW | 100dB/mW |
再生周波数帯域 | 20~20,000Hz | 20~19,000Hz |
最大入力 | 1,000mW | 500mW |
インピーダンス | 47Ω | 32Ω |
質量(コード除く) | 約140g | 約140g |
プラグ | 6.3mm標準/3.5mmミニ(L型)金メッキステレオ2ウェイ | 6.3mm標準/3.5mmミニ(L型)金メッキステレオ2ウェイ |
コード | 2.0m(片出し・左側) | 2.0m(片出し) |
カラー | ブラウン | ブラック |
ATH-EP700は、ATH-EP300よりも上位機種のため、スペックもより充実している特徴があり、価格も高いです。また、2023年5月時点では、カラーがそれぞれ限定されています。「どうしてもブラックが欲しい」「使用時間も短いし、3,000円程度のヘッドホンが欲しい」という方はATH-EP300になるでしょう。
また、ATH-EP300は「側圧が強かった」といった口コミもよく見かけます。私は個人的に、側圧が柔らかめでブラウンのデザインが高級感もあるATH-EP700がおすすめです。7,000円と中価格帯ですが、用途が幅広いので、結果的にコスパが良いと言えるでしょう。
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まとめ
いかがでしたか?ATH-EP700は、楽器練習用ヘッドホンですが、ご自宅で幅広い用途で楽しめます。長時間楽器を練習したい人、メガネをかけながらお仕事中に使いたい人、動画視聴など、おすすめなシチュエーションも多いです。ぜひこの機会に検討してみてください。