(Photo by Christian Löffler’s facebook page)
Christian Löffler(クリスチャン・レフラー)はドイツのアンビエント・テクノDJ/Producer。彼のサウンドは繊細な映画音楽のように、情景が目に浮かびます。James Blakeやビョーク好きの音楽ファンに、特に刺さるのではないでしょうか。
私が電子音楽が好きな理由は、作品の背景を想像するなどリスナーの自由度が高い気がするからなのですが、彼の音楽にはストーリーやデザイン性を感じます。
Cercleの企画、南仏プロヴァンスの村「フォンテーヌ=ド=ボークリューズ」でのDJプレイ。豊富な湧水で知られるこの地の絶景が、彼の音と見事にマッチしています(1月の撮影で、ちょっと寒そうだけど)。
絵・フォトグラフ・音楽・プログラミング
クリスチャン・レフラーのアートを語るのに、絵・フォトグラフ・音楽・プログラミングの4つは欠かせません。絵を描くことがメイン・アクティビティだった彼は、一旦絵と距離を置いた時期に電子音楽に転向し楽曲リリースを開始。その後は旅をしながら写真を撮り、アイディアを集めるなどしていたそうです。なかなか自由ですね!
最近は絵の創作活動も再開、そのマルチな才能を遺憾なく発揮しています。絵や写真といった視覚的なアートセンスが、壮大なストーリー性を感じるトラックメイキングに結びついているのでしょう。彼は心のままに比重を置くアートジャンルをその時々で選んでいて、そして全ジャンルの相乗効果を理解しているのではないでしょうか。
また、彼はドイツ北部ダラス半島のバルト海を臨む自然の中にアトリエを所有しているそう。このロケーションもクリエイティブに強く影響を与えていそうですね。
こちらのインタビューでこれまでの活動に言及していますが、プログラミングやゲーミングを通し、初期のAbletonなどDAWソフトに出会ったそうです。楽器を習得するよりもPCで音楽を楽しむ方が身近だったと語っています。
電子音楽×アンサンブル
クラシック・アンサンブルとコラボレーションしたライブ。この動画を観たとき、アンサンブルとの融合があまりに自然でクオリティが高く、クリスチャン・レフラーは音大などでクラシックを学んだ人なのだろうと思いました。ヴァイオリン、チェロなど弦楽器の演出が素晴らしく、楽器を熟知してるように感じたからです。先に紹介したインタビュー動画内で、楽器習得よりも慣れ親しんだPCを使っての電子音楽制作に進んだこと言及していて驚きました。
私は楽器を何個か習得していますが、音大などで音楽を専門的に学んでいないことをコンプレックスに感じることがあります。そんな私にとって、彼は希望に見えました!
自分の気持ちに向き合って、好きなことを選ぶこと
走り続けながら、考えること
独自の視点を持つこと
彼をみていると、これらがいかに大切かがわかリます。一方、私のように自ら作った壁に苦しみ続ける人も多いのではないでしょうか。彼の音楽と出会い、その瞬間に興味のあることにフォーカスしてみよう、そう思考を変えられた気がします。
2019年9月、Nicole Moudaber Remix リリース!
ロンドンを拠点に活動するフィメールDJ、Nicole Moudaberが、クリスチャン・レフラーの「Ry」をリミックス。
Nicoleが得意とするゴリゴリの四つ打ちテクノに仕上がっていて、こちらもカッコいいです。
2020年1月11日、渋谷・VENTでの来日公演が決定!
James Blakeファン必見!Janus Rasmussenと〈Ki Records〉のボス Christian Löfflerが共演
クリスチャン・レフラー Sound cloud