今、デジタルアート展がブームだ。体感型デジタルアートイベントは、音楽かビジュアルのどちらか一方がメインになるものが多い。しかしMUTEK.JPは、音楽・ビジュアルを見事に融合させていて、さらに最新テクノロジー披露の場でもある。2018年も11月1日-4日、東京で開催される。
2017年のアフタームービー
芸術都市モントリールから日本へ
MUTEKはカナダ・モントリオールで組織された国際的に名高い芸術文化活動を行う団体だ。カナダは「住みやすい」というイメージが先行するが、実は芸術の国である。西海岸ヴァンクーバーはハリウッド映画やNetflixなどドラマの撮影が頻繁に行われていて、街を歩いているとよく撮影に出くわす。東海岸のトロントはNYに近いこともありおしゃれで人気の街だ。トロント近郊のモントリールも国際映画祭も開催されるアートな街である。そして日本はアジアで唯一MUTEKグローバルの一員として”MUTEK Japan”が設立された国だ。
日本科学未来館というハコ
MUTEK.JPの一部はUNITなどクラブで開催されるが、メイン会場はお台場の日本科学未来館だ。有名な地球のオブジェ「ジオ・コスモス」を用いた演出も予定されている。世界的なDJ Jeff MillsとMike BanksがXー102としてパフォーマンスがこちらで見られそうだ。
光と音を操る天才デュオ”NONOTAK”
優秀なアーティストが多数出演する中、最もおすすめしたいのが「NONOTAK」だ。NONOTAKは建築家兼ミュージシャンであるTakami Nakamotoと、イラストレーターのNoemi Schipferのユニット。フランスでユニット結成後、世界に活躍の場を広げたメディアアーティストだ。デジタルミュージックに合わせ、ステージからフロアまで奥行きと疾走感を光で表現するプレイは圧巻だ。
最新テクノロジーとの出会い
‘17公演で記憶に残ったのはAIのDJである。選曲やBPMなどまだバラバラで安心して聴けるものではなかったが、全く聴けないレベルではなかった。DJを始めたばかりの友人、というレベル感。そろそろAIのDJも誕生するのか、、、と驚異を感じたが、今のところまだ存在しない様子。個人的にDJはやはり人にやって欲しいと思ってしまう私は、古いタイプの人間なのかもしれない。