(Photo from ichika’s facebook page)
先日Twitterを見ていたら、ギタリスト ichika さんがハープを弾いている動画がRTで流れてきました。
私は現在ハープを習得中なので、ハープの演奏動画を見つけるだけで嬉しくなってしまいます。
というのも、ハープはまだまだ日本ではレアな楽器。音楽関係のコミュニティ以外で、ハープを演奏したことがあるかたに出会ったことはありません。有名なミュージシャンでハープを弾くかたも珍しいと思います。
1 monthだって…!(衝撃)
ichikaさんのハープの演奏に「わぁ、素敵!」とわくわくするも驚愕。ポスト内の”My 1 Month Harp Progress”が目に飛び込んできました。
どうやら彼はハープを始めてまだ1ヶ月らしいのです。….凄すぎる!
小型で弾きやすいアイリッシュハープ
よくオーケストラで目にするハープは”グランドハープ”といって180cmほどある大型な楽器。足元のペダルを踏んで一気に移調させる構造です。
ichikaさんが動画で演奏しているのは ”アイリッシュハープ” という小型なタイプ。アイリッシュハープは、各弦の上部に付いているレバーを上下させ、半音調整する仕組み。だいたい100〜130cmほどの大きさです。
ちなみにアイルランドの国章にはハープが描かれていたり、ダブリン発祥のビール ”ギネスビール” のロゴもハープだったりします。アイリッシュハープというだけあって、アイルランドはハープと関係が深い国なんですね。
関連記事: 【大人から始める楽器】アイリッシュハープの魅力
シンプルだけど奥の深い楽器
ハープは比較的シンプルな楽器です。弦を抑えるフィンガリングの必要がなくはじけば音が出るので、初心者でも「アメージンググレース」などのシンプルな楽曲はわりとすぐに弾けるようになります。
でも、初心者の「弾ける」という意味は「音を楽譜の通りに出せたよ」ということ。もちろん、それだけで十分すぎるくらい上出来です!
私はハープを弾き始めて2、3年経ちますが、ichikaさんのように始めてまもなく感情豊かな表現ができる人を未だ見たことがありません。
「1ヶ月でこんなに弾けるって何者なの!?」
かなりの衝撃を受けた私は、普段どのような演奏をされているアーティストなのか気になり、彼の楽曲をたくさん聴いてみることに。
久しぶりに音楽を聴いて泣いた
私は初めてIchikaさんの演奏を聞きました。その曲がこちら ”Orb” です。
気が付いたら私は泣いていて、最終的に号泣状態に。←病んでる!!(笑)
OrbのMVは、森の中。ギターを演奏する彼の周りに蛍のような光がふわふわ舞う幻想的な映像だった。
でも、この曲を聴きながら私の頭の中には、なぜか葉山の海のサンセットがフラッシュバック。
ビーチで学生時代の友人たちと、ただただ砂浜から海を見てぼんやりと過ごした、あの情景が浮かんだのでした。なぜこの光景が浮かんだのかはわからないのですが。
普段、過去に戻りたいなんて1mmも思ったことはないんです。けれど、私は強烈にあの頃に戻りたいと感じていました。
張り詰め閉ざしていた心を、優しく包んでくれるような不思議な感覚。ichikaさんの音楽にはメディテーションに似たものを感じました。
世界で評価されるギタリスト
彼の独創的なギター演奏を聴いて、まるで鍵盤で弾いているかのような細かいタッチや優しい音色に、ギターってこんなに繊細な表現ができるのかと驚きました。ichikaは英ギター雑誌 ”Total Guitar” の読者投票ランキング企画で8位を獲得したそうで、納得です。
私はギターはコード演奏くらいしか経験がないので、彼の演奏動画をみても一体どうやって弾いているのか理解することはできませんでした。ギターマガジンWebサイトでichikaのタップ奏法が解説されていたので、ギタリストのかたにはこちらがおすすめです♪
音楽=感情である
彼のギター演奏で、「音楽は感情である」ということをあらためて感じた。
作り手自身が頭に浮かんだイメージを音で表現し、リスナーがそれに心を動かされたり、何か景色が浮かんだりすれば、ミュージシャンとして大成功なんだと思う。(私もいつかそのようなミュージシャンになりたいと思うけれど、これは誰もができることではないんでしょうね..。)
そして、ichikaの独特な世界観をハープ演奏の中にも見ることができ、ハープの新しい可能性を感じました。「こんな表現方法があるんだ!」と知ることができ、とても嬉しかったです。今後もぜひハープの動画をアップして欲しいです!